2008年04月

2008年04月26日

あたしが母になった日の事。―その 

4月2日。

あたしは遂に自分の「あたし」から、
息子のいる「あたし」になった。

息子が産まれるのと同時に、あたしも生まれ変わった日。


その日の事を忘れたくない。
一生に一度の事だから。
ゆっくりではあるけれど、ここに記しておきたいと思う。
ずっと前からそうするつもりだった。

ここで静かに独り言として。

ゆっくり口を開いていきたい。




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さかのぼって2日前の3月31日。
この日が出産予定日で最後の妊婦検診の日だった。

いつもの通り検診を受け、エコーで見る息子は相変わらず元気。
内診の結果、子宮口は1cm開いているものの降りてきておらず。
NSTの結果も、定期的なお腹の張りはあるものの、
まだまだ陣痛には遠いとの事。

38週、39週の検診では、全く産まれる兆候の無い事に
がっかりしたけれど、この日はもう

「あとはこの人のタイミングを待つしかないなぁ」

って感じになった。

さすがに先生は、40週を一週間様子見してみて
産まれないようだったら、来週の今日から入院して
陣痛促進剤を使って陣痛を付け、出産を呼ぶ事にするとの診断。

診察を終えてから看護師から説明があり、
一週間後の入院の予約と書類を受け取った。

陣痛促進剤を使うのは不安だった。
出来れば自然な形で出産が来たらいいなぁ…と願いながら
旦那と病院を後にし、のんきに31アイスのクレープなんかを
食らいにポスフールへ出かけた始末ww

…内診後から猛烈に強い張りを感じ始めた
お腹を抱え、歩くのに相当なつらさを感じながら。
でもね、
「お腹の張りは、本番はこんなもんじゃないからねぇ」
なんて看護師さんが言ってたしね。
「つらいけどこのくらい問題ないでしょ。
 まずは出産を呼ぶために動かなきゃ、歩かなきゃ」

産まれてからはきっとしばらく31のクレープなんて
食べられないんだしなんて感じで。

結局その日は、お腹の張りが強いままだった。


次の日、起きてみたら天気は大荒れだった。
明け方あたりから強い風が吹いてそうな音が聞こえてた。
外を見たら、久しぶりの白銀の世界。
しかも横殴りの風に乗った雪で、視界がとても悪かった。

何の気なしにお手洗いへ。
すると今までになかった多めのおしるしが付いていた。

「…。」

何となく感じる物が無いわけじゃなかった。

母と旦那にそんな話をしてみると、

「まさかねぇww」
「こんな低気圧の荒れた日に限ってあるかもよぉww」

なんて期待やら、半分「ネタだろ」的な意見が。

でもね、あたしの事です。
こんなネタみたいな事が起きるのがあたしの生き様ですww
どうなるやら…。

そんな気配だから、朝から洗濯やらアイロンがけやら
夕飯のカツの仕込みやらをサクサクとこなす。

期待外れになるかも知れなくても、
いつ何が起きてもいいように。

「あたしの準備はいつでも万端だ」
そう、多少なりとも感じている動揺を見せない為に。
自分自身にも冷静を与えるように。

体調は股関節痛と恥骨あたりや腰の痛みが半端なく、
もう大分前から立つ、歩くは辛くなっていた。
それは変わりなし。
ただ昨日からの強い張りと、時々「痛い?」と思うお腹。
生理痛のような、下っ腹に来る鈍痛。
でもおしるしは止まって来ていた。


お産が怖いわけじゃない。
だけど怖くないと言ってもウソになる。

喜びと期待がきっと80%。
あとの20%はマイナー要素の諸々。

でもそんな計算は考えない。
どうだっていい。
流れに逆らわずに受け入れるだけの事だ。
いつだって、産む日の事をそう考えてここまで来た。
ここまで来たってそういう事。


昼になり、家事を一段落つかせてmixiをUP。
念のためにシャワーも入っておいた。
そして横になって身体を休めながらTVを見たり、
昼間1度仕事で近所まで来て、家に寄った旦那と
昼食を摂ったりして過ごす。

この頃あたりからさらに強いお腹の張りと供に、
定期的な弱めの痛みを確実に感じ出す。
時間計測にして40分〜20分おき。
徐々に間隔は狭まりつつあった。

なるべくリラックス&体力温存を意識。

15:00。
毎日欠かさず見てた、ドラマ「大奥」の再放送を見てた。
この日は最終回。
段々間違いなく繰り返す張りと痛みを感じながら、

「始まるなら、お願いだからこれを診終わってからにしてっ」

なんて思ってたあたしエラーかもwww

ドラマが進むにつれ、間隔も徐々にじわりと縮まる。
TVに目を奪われつつも、お腹の痛みに合わせて見上げる
時計にも目を凝らす。
15分〜10分おき。

そしてドラマがエンディングでスタッフロールが流れ、
最後のワンシーンを迎えた所で異変が。

「…!?」

尿漏れっぽい、だけど明らかに尿じゃない温かい物が
じわーっと出て来るのを感じた。
すぐに確認してみると、おしるしのような茶褐色の血が混じった
多い日よりも多めの量の少しとろみのある液が、
流れ出てきていた。

「…破水だ」

経験のないあたしでもすぐ判った。
きっとおしるしと混じった破水だと思った。

それからのあたしの動きはテキパキとロボのようだった。

まずは出かける為の着替え。
それから軽く部屋を片付けて、準備してた入院の為のスーツケースを
玄関先へ運んだ。
その間にもどんどんそれは流れ出てくる。

病院へ電話を入れ、状況を伝えた。
すると直接病棟へ入院準備をして来て下さいと指示。

それを受けて旦那に電話を入れた。

「破水したみたいだから、これから病院に行くね」
「マジ!? 仕事ですぐには行けないけれど、終ったら行くから」

そして母にも電話を入れたら、

「仕事が終ったら行くから、頑張って」

と激励。


呼んでおいたタクシーが着き、遂に病院へ。
真っ白に吹雪く外へ出た。

タクシー運ちゃんのおっさんが、産気づいている旨を
伝えると経験談を振ってきて、道すがら話は耐えなかった。

そんな中、悪天候による悪路のせいで車が揺れる。
その揺れに合わせて、じゃんじゃん羊水が流れ出る。

…おいおい、こんなに出て大丈夫なのかよ…。

ふと窓の外の白銀の街中に目をやると、
あちこちでトラブル車だらけ。
でかいトラックとトラックが凹んだボディをさらして
車線をふさいでいる。
もうちょっと行くと、今度は滑ってスピンした車。

何と幸先の悪い光景だ…orz
軽くドン引き。

お願いだから事故だけはやめてくれ。
車の中でお産はしたくないぞww

産気づいた妊婦を乗せたタクシーは、回り道をしながらも
春先に機嫌を損ねた天候の中、ガタガタボコボコ確実に進む。


―その△悄


















suilove9214 at 18:30コメント(0)トラックバック(0) |