2006年07月

2006年07月16日

Sepia Memories.

友達に「学祭行こぉ」と誘われて、
「それもまた良し」と母校の高校を訪れる事にした。

色んな意味で波乱万丈で、色んな意味で思い出深い高校生活。
学校は嫌いだった。
「母校」に何の思い入れもない。
ただ、忘れられない色が随所に散りばめられている。
赤、青、黒、ピンク、白、金とか銀とか…。
見たどれもが原色だった。
曖昧色なんてなかった。
どのくらい色褪せただろう。
10年。
その月日の中で。

学校に来賓としてスリッパを履いて入った瞬間、
軽く「浦島太郎状態」を味わった。
そりゃそうだ。
軽くで済んでびっくりだ。
そして同時に自分が「来賓」だという事を感じた。
「あぁ、私の学校だったけどここはやっぱり私の場所じゃなかったな」
そんな「来賓」な私。
現役の時も10年経った今も、ここは気後れする。
あの頃、居場所を感じてたのは場所ではなくて、人や好きな事に対してだった。
とりあえず心に残したくて、そんな空気を吸った。

私の後輩となる子達の彩り出す「学校色」は、当事と違ってカラフルに見えた。
時代の移ろいを凄く感じた。
当事どっちを見渡しても紺色にしか見えなかった生徒達が、
一人一人が鮮やかで力強く印象的で。
本当は当事もそうだったんだろうか?
そうだとしたら私は一体何色だったんだろう、なんて思い。
…つくづく学校生活の思い出は暗く澱んでる。

学校の中を一通り歩いてみた。
教室。
残念ながら何の思い出も浮かばない。
職員室。
嫌な思い出ばっかり。
生徒玄関。
ここから出る事ばかり考えてた。
保健室。
脱出するための言い訳作成所。

歩くうちに再会する色濃い場所。
体育館。
たくさんの人の列越しに遠く見つめてた。
音楽室。
赤い思い出ばっかり。
タクトの奥と目で会話した7/8拍子。
社会科準備室。
共有した時間に何度も心を探った。
夕日、クラリネット、カプチーノ、Yシャツ。

たった、3ヶ所。
それが私の高校生活の全て。
鮮やかな色を知った場所。

それは10年という月日で、今はもうセピアがかってた。



一通り回った後、学食を食べて学生気分。
今ならきっと上手に高校生活を楽しめるのにね。
お昼時で混んで騒がしい中でそんな事感じて。
きっと今だからそんな風に思うんだろうね。
安っぽい学食のエスカロップを、ゆっくりゆっくり食べた。
もう急ぐ事は無いから。

あんまり長居はしなかった。
この場所に再会できて良かった。
お気に入りに出来なかった場所だけど、
確かにここから私は育って巣立った。
「母校」

…曖昧色も嫌わずに彩って、
ここの全部をもっと沢山の色で染められたらよかったのにね。

今はセピアな世界。
あんなに嫌がった曖昧色。




suilove9214 at 23:43コメント(0)トラックバック(0) | りーのだいあり。 | りーのだいあり。